内部監査の裏技?
夕方、内部監査を実施しているお客様からお電話を戴きました。
「今、定期審査が終わりました。改善の機会(観察事項)が数件ありました。ありがとうございました。」
「審査員からも、西村さんから内部監査で指摘されていた事と同じようなことを言われました。審査員の方も、内部監査員(私)の指摘は妥当で、的を得ています。と言われました。」ということでした。当たり前です、私もプロですから…
それはさておき、内部監査で問題点を自ら指摘し(今回のお客様は当事務所に外注)ていると、審査の場では数多くの改善指摘事項が挙がりません。
出来ていないから内部監査では指摘せずに、「後でしよう」なんてことにすると、駄目です。ちょとでも出来ていなかったり、時期が遅れていたりした場合は、指摘事項とするほうが良いです。実はそうすることで、本当の審査のときに出来ていなくても、「出来ていないのは、自社で分かっているのです。是正します。」って言うことが出来るのです。
内部監査で指摘しているのに、審査員が再度同じ内容を指摘にすることは普通ありません。
問題点や、出来ていない点は内部監査で沢山、ピックアップすることで、審査員に直接指摘させないようにすることが出来ます。また、審査員も内部監査で多くの指摘をしている企業は問題点を自ら探し出す能力があると判断する場合が多いです。
多くの企業は、内部監査の指摘事項が少なすぎて(要するに本当の問題点を検出しておらず、形式上実施しているだけ)、審査の場で、指摘事項を貰ってしまうのです。
別に、審査の場で指摘を貰うことは一向に構いませんが、内部監査で見つけられる程度の問題点をわざわざ、審査員に見つけてもらうのも、効果的なISO運用とは言えないと思います。